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富嶽周回・リローデッド ~富士山一周87kmの旅~ 中編

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<富嶽周回 前置き編はこちら>
<富嶽周回 前編はこちら>


長い長いブル道を登りきるとそこが須走口五合目。
ここも地図をちゃんと見てないとうっかり道なりに下り方面へ向かってしまう罠にハマります。

須走口は登山で訪れたこともあったので、あまり迷うこともなく小富士遊歩道へ。ここでとうとう淡々と走る相馬さんに抜かれれます。

fugaku_27.jpg fugaku_28.jpg
fugaku_31.jpg

小富士遊歩道はそれまでずっとキツい砂利道だったのに比べれば天国のようなトレイルで一服の清涼剤といった感じ。
ずっとこんなトレイルが続けばいいのにな~って思っていると、あっと言う間に小富士と呼ばれる荒涼とした砂礫地にでます。


fugaku_30.jpg


ブル道の長い登りで間隔が広がったのか、この辺りは完全に一人旅。前も後ろも誰も見えません。

フラッグなどは見当たらないけど、地図には「北東方向に砂礫地を下る」と書いてあるので、感覚的に右の方に寄りながら砂走りを駆け下ります。
しかしこれが自分が思っている以上に東のほうに逸れていたらしく、どんどんルートから外れていくことになるのでした。

ところどころ転がる岩に、白ペンキのマーカーがついていたりするのでそれを頼りに下って行くと林道に出ました。
林道の入り口にある木に小さく黄色いプラスチックの目印を発見します。
ありゃ?今までとなんか印が違うけど、なんか目新しいしこれだろ!と林道をそのまま進みます。
黄色い目印は奥に続いているようなので先に進んでいくと再び砂地にでます。
この時点でちゃんと確認していれば傷は浅かったのですが、なぜかその時は地図を読み違えたのだろうぐらいの感覚で、再び白ペンキの岩に従って長い砂走りをだ~と駆け下ります。
再度林道に出たので、ここが地図に書いてある林道だったのだろうと胸をなで下ろします。
お腹が空いてきたので、倒れている大木にちょこんと腰を掛けあんパンを食べます。静かな森の中で食べる食事は心が落ち着きます。

それにしても全く人の気配がない。

こうして休んでいる間にも遠くから熊鈴の音が聞こえてきてもよさそうなものだけど。

進んでいる方向もだいたいあっている感じはするし(あってないし)、黄色い目印もある(トラップだし)。あと10分進んで変化がなければ引き返そう。
おかしいと思ったら引き返すのがセオリーですが、とりあえずもう少しだけ進んで様子を見ることにします。
しばらく進むと森を抜け視界がパッと開けました。

fugaku_32.jpg

...そこはどこまで続く深い谷...
奈落といってもいいかもしれません。


黄色い印もここで途切れ、進めそうな道らしきものも見当たりません。
谷に沿って歩けないこともないけと゛危険すぎるしこんな所をコースにするはずもありません。

完全にロスったー!! がっくし orz

凹みます。
地図とリュックの奥で眠っていた小さなコンパスを取り出し状況確認。
...よくわかりません。

ケータイのGPSでも確認してみます。
さすがは広くあまねくのNTTドコモ。こんな偏狭の地でも電波が入ります。
が、
...よくわかりません。

周りに道路も建造物もないので、GPSとはいえざっくりのマップでは富士山頂の東の方にいることぐらいしかわかりません。

ただ、どうやら予定よりだいぶ東に来てしまっているということはわかります。
おそらく配布された地図からもはみ出してしまっているのかもしれません。
仕方なく今来た行程を引き返します。きっと小富士までもどらないとダメでしょう。
(ところどころにあった黄色い印も山のメンテ用か何かだったのかな)


頑張って砂走りの前まで戻ってきたところで気合いを入れ直します。
この砂利の斜面は登ろうにも砂に足を捕られてちっとも前に進めません。駆け下りるのはあっと言う間でも、そこを登るとなると10倍の時間と体力が必要です。

5分登っては3分休みを繰り返しますが、歩いても歩いても 砂利の山は気が遠くなるほど上まで続いています。
腰というかお尻も猛烈に痛くなってきて心が折れました。

も~ どーにでもなれ! と砂山に大の字に寝っ転がりました。
リタイアしたくても帰りようがないなーとか、ここでこのまま遭難したら当分見つからないだろーなーなどと考えながら頭上の雲が流れてゆくのをほけ~と見送ります。


..人に迷惑はかけられないし、リタイアするためにも戻るしかない..
気を取り直し、ムクリと起き上がります。

リュックに残る食料をすべて平らげ(飲料は最悪の場合に備え残しておく)、再び砂利山をヨレヨレ登るのでした。
距離は大したことないかもしれないけど、ここを登りきるだけでゆうに一時間はかかりました。

その後ヒーコラ言いながらなんとか小富士まで戻ってくると、久しぶりに人間に出会いました!!
この時は嬉しかった~。ここに戻ってくるまで本当に心細かった...
フラッグも木立の目立たないところにひっそりとあるし。なんだよ~、これじゃあ正面から見たらわからんよー。
(後日、実は強風で吹き飛ばされていたとの情報もあり)

結局コース外のところを2時間近くはさまよっていました。食糧が空っぽになった代わりに足腰には相当なダメージが蓄積できました(笑)。次のエイドでしっかり栄養補給しましょう。


fugaku_33.jpg第三エイドには予想外に早く到着しました。
林道をしばらく進むと突如人の気配。なんだろうと思うとそこが第三エイド。
悪天候の影響で設置箇所が5km以上前倒しになったとのこと。これはラッキーでした。

暖かい豚汁で体力回復。後半戦に備え着替えもバッチリ。
ただ一つ荷物の配分の作戦で失敗したのがヘッドライト。次の第四エイドに預けてしまってました。明るいうちに第四エイドぐらいまでは行けるだろうと高をくくっていたので残念ながらここには届いていません。頑張って河口湖の五合目まで行けば売店で買えるかもしれないし、最悪の場合、明るい人にくっついて走ればなんとかなるかも(実際は絶対に無理でした)と思い、先を急ぐことにします。


吉田口登山道に到着するころには日が陰りはじめ肌寒さを感じるようになります。
登山道を登っていると奥宮さんが下りてきました。膝が痛くてリタイアらしい。
残念!いったいどこまで進んで戻ってきたのだろう?

fugaku_34.jpg三号目の手前から五合目まで。ここは富士登山競争のコースでもあります。
五合目の山小屋に到着する頃にはちょうど夕日が雲海に沈むところでした。
息を呑む美しさでしたがじっとはしていられません。
平行移動で河口湖口五合目に着くころには完全に日が沈みました。



<後編に続く。>
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■2008年に鎌倉に越して来て以来自然に魅せられ、突如トレイルランにハマる30代男子。
スカルワッペンのルーファスがトレードマーク。
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